対戦相手への意識(雑念)

 

今日のテーマは 『 対戦相手への意識(雑念)』 です。

 

意識してしまう対戦相手

『パフォーマンスを落とす ❝意識(雑念)❞ 』の中で1番強力だと言われているのは『対戦相手への意識』です。

選手自身が『この人に負けるわけにはいかない。この人に負けたらシャレにならない。この人には勝たないといけない。』と思ってしまうような相手と対戦する時、試合前から過度に緊張してしまい、パフォーマンスを落として散々なプレーぶりになってしまう…という場面を、私は何度も見てきました。

「その相手に負けること」への不安や恐れにより、全く平常心を保つことができず、実力を全然出せない状況に陥ってしまうのです。

では、上記の ❝この人❞ とか ❝相手❞ が、どのような人のことなのか?の例を挙げてみます。

①年下(後輩)
ジュニア選手では、年下に対して過度に緊張して負けてしまうということがよくあります。年上のプライドがあったりしますし、今まで負けたことがない(自分の方が上だ)けど最近上達してきてる後輩とか、ちょっと生意気な年下とか、今まで対戦したことのない(世代の違う)2つ下や3つ下の選手とか、と試合であたると、変に意識してしまいやすいです。

②自分の方がランキング(シード)が上
シード選手だと、「シードを守らなければ…」という意識が出やすいです。格上と思われる選手と試合をする時は、チャレンジャー精神で良いプレーをするのに、相手が格下になったとたん、守りに入ってしまう…というのが典型的であり、よく見かける状況です。「早々に負けたらシャレにならない」「トップシードなのだから勝たなければならない」「勝って当然と思われている…」とか思ってしまって、緊張しやすいです。

③嫌いな人
嫌いな人と試合をする時は、嫌な雰囲気になりやすく、何かと腹が立ってしまったりして、心が揺らぎやすいです。「この人だけには絶対に負けたくない」とか「この人に負けたら後で何言われるかわからない」とか、そんな意識を持ってしまうと、当然パフォーマンスが下がります。

④私自身の経験より
私はジュニアの選手育成や一般クラスのコーチをしながら、30歳過ぎまで県内の大会に出場していましたが、特に嫌だったのが、ジュニア選手との試合とか、スクールの生徒さんとの試合でした。(これは①や②と同じような事ではありますが、)ジュニア選手を指導している立場上、ジュニアには負けられない…と思っていましたし、スクールのレッスンで指導している立場上、スクール生に負けるのはシャレにならない…とも思っていました。ですので、試合であたってしまった時は、かなり緊張したのを覚えています。

 

エクスターナルフォーカスで対応したいが…

『対戦相手への意識(雑念)』ということで、いくつか例を挙げましたが、(またまた繰り返しになりますが、)結局このような意識は全て ❝自分の頭の中にある思考❞ であり、つまり、❝インターナルフォーカス❞ であるということです。

上記のように考えてしまって、「緊張しすぎてパニックになった」とか「緊張しすぎて過去最高に縮こまった」という経験を、多くの人が体験しているのではないでしょうか。

そしてこれも同じことで、❝インターナルフォーカス❞ ではなく ❝エクスターナルフォーカス=ボールに集中する❞ ということで対処したいです。

ただ、冒頭にも書きましたが、この系統のプレッシャーというのは、かなり強力です。普通の時ですら、❝エクスターナルフォーカス=ボールに集中❞ することは、そう簡単なことではなく、訓練が必要ですので、この系統の強力なプレッシャーを上手く処理するためには、もう少し深く考えて対処する必要があるかもしれません。

ということで、次回はもう少し踏み込んで考えていきたいと思います。

 

名言集

「対戦相手のことは忘れて、常にパーと対戦しなさい。」

サム・スニード (アメリカのプロゴルファー)

 

「最善の努力をしてみよう。その結果は努力しないよりもはるかによい結果が得られるはずだ。」

ゲーテ

 

「恐怖は精神を集中させてくれる。」

メリル・ストリープ(俳優)

 

「人間は考えすぎると臆病になる。」

ベンジャミン・ラケット

 

「考えても仕方がないことは考えない。考えなくてはならないことは徹底的に考える。」

石塚巌(実業家)

 

「誰でも大きな試合では緊張します。しかしやるべきことをやると開き直れ、無の境地に到達します。」

井上康生 (シドニーオリンピック100kg級金メダリスト、現・柔道日本代表監督 )