❝想定内❞ に入れる

 

今日のテーマは 『  ❝想定内❞ に入れる  』 です。

 

ポジティブだけではダメ

これまでの常識では「どんな時も常にポジティブな状態であること」が成功するために必要なことだと言われてきました。

しかし、あまりにもポジティブな感情に支配されてしまうと、無知な楽天家となってしまったり、感情的に気が大きくなりすぎてしまったりなど、IQが低下し、失敗する可能性を増大させます。

ポジティブが重要であることは間違いないのですが、地に足の着いていないポジティブさは、本来持つ能力に蓋をすることになってしまうのです。

ポジ:ネガ=3:1

「ポジティブ心理学」の第一人者であるノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授は「ポジティブ心理学」における科学的な実証実験を行い、「ポジティブな状態を主としながらも、ネガティブな感情を持ち合わせた状態」が、幸福度や充実度を高めることをつきとめました。

その比率は… ポジティブ:ネガティブ = 3 : 1

つまり、ポジティブのみではダメで、状況によってはネガティブに考えないといけない場合もあるということです。

ネガティブな事態を想定する

例えば、安全管理・リスク管理がそれにあたります。

それは、ネガティブな状況や出来事を ❝想定内❞ に入れるということです。

身近な例を挙げてみると、

・車を運転している時、その角から子供が飛び出してくるかもしれないからスピードをおとす。
・パソコンが調子悪いので、壊れたらすぐに新しいものを購入できるように準備しておく。
・タイヤがパンクした時のために、スペアタイヤを積んでおく。
・花粉症対策でゴーグルとマスクを準備しておく。
・災害対策で、非常食を買っておく。
・ガットが切れるかもしれないから、ラケットを2本持っておく。

・・・etc。

このような例は果てしなく大量にありますが、いずれにしても、ネガティブな状況を想定しておくことで、対処しやすくなり、感情的にもマイナス部分が軽減されます。

ポジティブ一辺倒で、「子供なんか飛び出してくるわけないじゃん!俺は事故なんか起こさないぜ~!ポジティブ!ポジティブ!」と、危険な運転をしていたら、もし実際子供が飛び出してきた場合、対処できない可能性が高いでしょう(-_-;)。

人は ❝想定外❞ のことが起こると焦る

テニスの試合では「想定できていないがために、うまく対処できずに、メンタルが崩れてしまう」ということが、よく起きます。

特に、試合経験の少ない選手に多いです。

例えば…

「4-1で勝ってたのに負けました(*_*;。ありえない…。」とか、
「3-0だったのに逆転されました(*_*;。ひどい…。」とか、

そういうレベルの話をしたりします。

試合経験がある程度豊富な人であれば、「いやまぁ、そんなことはよくあることですけど…(^-^;」という話なのですが、経験が少ないのでそう思ってしまうのです。

本人の試合中の気持ちとしては、4-1から4-4に追いつかれたら、「もう勝ったと思ったのに、なぜだ!?追いつかれてしまった!やばい!」と思って焦ってしまい、メンタルが崩れてしまいます。そうなると、そのまま敗退する確率が高いです。

要するに、「リードしても追いつかれることはある」ということが、想定できていないのです。

やはり、人は ❝想定外❞ のことが起きてしまったら焦りますし、メンタルが不安定になります。これは当然のことです。

❝想定内❞ を増やす

ですから、リスク管理として、起こり得るネガティブな状況を ❝想定内❞ に入れておいたほうが良いということになります。

もちろん、自分自身でいろんな苦しい経験や辛い経験や痛い経験を積むことによって、 ❝想定内❞ の出来事が増えていく、というのは間違いないです。

ベテラントッププロなどは、様々な状況を経験しているので、何が起きてもほぼ動じません。

しかし、自分で経験していなくても、「そんなこともあるんだ…」という情報を知っていれば、そうなってしまった時に、メンタルの揺らぎを軽減できると思います。

ですので、是非、ネガティブな出来事を考えてみたり、他の人の経験を聞いてみたりして、「そんなこともあり得るんだ」ということを、 ❝想定内❞ に入れてください。

ポジティブは大事ですが、ポジティブ一辺倒ではうまくいきません。

ポジティブ:ネガティブ = 3 : 1 です。

「どんな(ネガティブな)ことが起こり得るだろうか」と現実的に考えて、それを ❝想定内❞ に入れているということが、メンタルの安定感を発揮するための1つの条件と言えるでしょう。

私自身の経験

ちなみに、私自身で言えば、0-5から7-6で勝ったこともありますし、2-7から9-8で勝ったこともありますし、5-1から5-7で負けたこともありますし、3セットで6-1、5-2の40-30から負けたこともあります。

こういう経験をすると、もうそれは ❝想定内❞ なので、次からは焦り過ぎることなく対処を考えることができます。

目の前でみた最高記録は、(自分の生徒の試合でしたが)1-7から9-8で勝った、というのがありました。

これは10年前くらいの話で、その時は「これはさすがに負けだな…」と思ってしまいましたが…。この出来事も私の ❝想定内❞ に入りました。

ちなみに、先月行われた、ATPツアーファイナルズのラウンドロビンで、ナダル選手がメドヴェデフ選手相手に、ファイナルセット1-5から大逆転勝利を収めるという試合がありました( ゚Д゚)。トッププロでもそのようなことがあったりするのです。

偉人の名言

 

「私は何事も最悪の事態を想定することから始める」

ナポレオン・ボナパルト (フランス皇帝・革命家)

 

「新しいことに挑戦する。 そして失敗するかもしれないと⼼の準備をしておく」

ウォーレン・バフェット (アメリカの投資家、経営者、資産家・世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイ会長兼CEO)