ピグマリオン効果

 

今日のテーマは 『ピグマリオン効果』 です。

 

『ピグマリオン効果』とは、アメリカの教育心理学者、ロバート・ローゼンタールという人が提唱した、『指導者が期待を込めることにより、学習者の成績が向上する』という期待と成果に関する「心理学的な効果」のことです。

ピグマリオンとは、ギリシア神話に出てくる王様の名前で、王様自らが作った彫刻の女性の像に恋をしてしまい、女神様に祈って、その女性像を人間に変えてもらったという伝説があり、この伝説から「期待すれば、動かない彫像ですら人間に変えられる」=「期待を掛ければ、本物になる」=『ピグマリオン効果』となったそうです。

 

この 『ピグマリオン効果』 からの学びは、「指導者から学習者への期待度が重要である」ということなのですが、この「期待」という言葉だけ聞いても、抽象度が高くて、イマイチどういうことなのか分かりにくい感じがするので、「 ❝期待❞ とはどういうことなのか?」について考える必要があると思います。

 

「期待する」というと、「とにかくポジティブに、そして良い感じで褒めて…」というように思う指導者や親御さんもいると思いますが、以前、『「褒めて育てる」の問題点』『「良い褒め方」と「自己肯定感を高める方法」』の投稿でも書いたように、とにかく褒めれば良いという単純な話ではありません。

また、「期待する」からこそ厳しく指導している、という指導者もいると思いますし、実際に「おまえのためを思って言ってるんだ(# ゚Д゚)!!」と物凄い剣幕で怒鳴り散らしているお父さんを見たことがありますが、以前、『「怒って育てる指導」の注意点』の投稿でも書いたように、とにかく怒れば良いという単純な話でもありません。

「期待する」といっても、上からプレッシャー(圧)をかけるような期待ではダメでしょうし(「期待されてるのだから頑張れ!」とか「期待されているのがわからないのか!」とか…(+_+))、学習者に、「期待に応えなければならない…」と過度に思わせてしまうのもダメでしょう。

かといって、真剣で真面目にやってる学習者に対して「そんなに期待してないから、気楽にいけ!」と言うのも違うでしょう。(一時的にプレッシャーから解放されることはあるかもしれませんが…)

 

要するに、「期待する」と一口に言っても、アプローチの仕方はたくさん考えられ、絶対これ!みたいな方法はないのです。

結局のところ、その対象者(学習者)が、中長期的に成長・向上してくれるのであれば、そのやり方が、 ❝良い方法❞ ということになるでしょう。指導者がそれぞれの学習者に対して ❝適した方法❞ を模索して見つけていく作業が必要だと思います。

 

ということで、結論としては、『「指導者が期待を込めることにより、学習者の成績が向上する(= 「ピグマリオン効果」』というのはその通り。ただ、「期待する」ということがどういうことなのか、どのような方法が最適なのか、に答えはない。指導者が学習者に対して、「ピグマリオン効果」が発揮されるような接し方をし、良い方向に導いていけるように考えていく必要がある。』・・・こんな感じになってしまいます。

結論と言いながら、はっきりした答えは示せないわけですが(^-^;、かわりに、考えるためのヒントになるような名言を、MY名言集の中から紹介します。

 

「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

山本五十六(日本の元帥海軍大将)

 

「自分がやってうまくいった方法が、時代背景も環境も変わった今も通用するとは限りませんよね。指導者になるとどうしても「教えてやっているのに」という態度になってしまいがちですが、後輩の考えを最大限に尊重し、後輩がより実力をつけるためには何をしたらいいのか、相手に応じて変えていくべきでしょう。」

松岡修造

 

「野球の技術的なものは勉強できるけれど、人として持っているものはなかなか変えづらい。指導者には人への愛情、情熱が絶対になければいけない。選手たちをまず動かすものは、彼らをどれだけ思っているかだ。」

栗山秀樹(北海道日本ハムファイターズ監督)

 

「自分が熱中すれば、それがチームメイトに熱く伝わる。するとみんながもっとがんばろうという気になって、そして大勢の応援につながるんだ。うんと熱中することさ。」

ウィリー・メイズ(MLB選手)

 

「平凡な教師は言って聞かせる。よい教師は説明する。優秀な教師はやってみせる。しかし最高の教師は子どもの心に火をつける。」

ウィリアム・ウォード(教育学者)

 

「人間は、たとえ相手が自分の一番関心のある目標に導いてくれる指導者であっても、自分の気持ちを理解してくれない者には、ついて行かない。」

リンカーン(第16代アメリカ大統領)

 

「人に自信を持たせることが、わたしにできる何より重要なことだ。自信さえ持てば、人は行動を起こすからである。」

ジャック・ウェルチ(米国の経営者)

 

「 ❝叱る❞ と ❝褒める❞ というのは同意語だ。情熱や愛情が無いと、叱ってもただ怒られているという捉え方をされる。」

野村克也(元プロ野球選手、野球評論家)

 

「相手を愛する者だけが叱りつけて矯正する権利がある。」

ツルゲーネフ(ロシアの小説家)

 

「叱るときには、本気で叱らんと部下は可哀想やで。策でもって叱ってはあかんよ。けど、いつでも、人間は偉大な存在であるという考えを根底に持っておらんとね。」

松下幸之助(パナソニック創業者)

 

「私の教え方は夢と希望を持たせることです。『勝てるよ、世界一になれるよ、お前なら絶対出来る!』と毎日誠心誠意言い聞かせると、心が通じて人間の脳は「なるほどな!」となるわけです。」

小出 義雄(マラソン競技指導者)

 

「人にものを教えることはできない。 みずから気づく手助けができるだけだ。」

ガリレオ・ガリレイ(イタリアの物理学者、天文学者)

 

「押せばいいのか、引けばいいのか、という判断には、その時点では確信が持てない。重要な案件ほど先にならなければ、結果が見えてこないものだ。わからないからこそ、リーダーの思い込みしかないと、私は考えている。」

松井 道夫(松井証券株式会社社長)