今日のテーマは 『 ベイビーステップ 』 です。
ベイビーステップとは?
ベイビーステップとは、読んで字のごとく、赤ちゃんのよちよち歩きのことで、「僅かにでも目標に近づくほんの小さな1歩」という意味です。
赤ちゃんと言えば ❝ハイハイ❞ のイメージがあるので、「ベイビークロール」でもいいような気がしますが、そうは言いません。
この言葉も、 ❝当ブログのコアテーマの1つ❞ という感じで、「どんなに少しでも、小さくても、赤ちゃん並みでもいい。行動し始めることに価値がある」という意味合いで使われます。
最近では、書籍や教育の場で、よく聞く言葉ですし、数年前に連載終了した「ベイビーステップ」というテニス漫画があったので、結構有名な言葉になりました。
初期段階は「ベイビーステップ」
「ベイビーステップ」は、特に行動の初期段階において意識すると良い言葉です。
「行動力」に自信がある方は意識する必要はないのですが、「行動力にあまり自信ない…。」という方は、「ベイビーステップで良い」という「マインドセット」を持つことが大切です。
なぜなら、自分が決めたことを継続できなくて、「俺はダメな奴だ…」「なんでこんなに怠惰なんだ…」「あんなに決意したのに3日しか続かなかった…」・・・など、ネガティブ感情に支配され、自分を卑下して自己嫌悪に陥ってしまう人が多いからです。
例えば、「筋トレするぞ!」と宣言して3日坊主で終了したり、「毎日100回素振りだ!」と決意して1週間後にはしていなかったり、「週に3回10キロランニングするぞ!」と心に誓って1回でやめたり…ということになってしまい、そんな自分を見て「自分は行動力がない…。意志が弱い…。」と、セルフイメージを落としてしまうのです。
しかし、行動の初期段階では、継続できなかったからといって自己嫌悪に陥る必要はありません。
0(ゼロ)ではないことに注意を向けます。0(ゼロ)ではないということは、少しでも前進しているということです。「少しでも前進=ベイビーステップ」ということで、それでOKなのです。
「初期段階はベイビーステップで良い」という「マインドセット」を持つことができれば、少々できなかったからといって、自己嫌悪に陥ることもないですし、セルフイメージを落とすこともないでしょう。
赤ちゃんは自己卑下しない
赤ちゃんが何回も転びながら1人で立とうとしている時、たとえ2,3秒でも立っていられたら、「スゴい~!」と拍手すると思います。
そこで、「なんで立てないの!あなたはダメな子!」とか、「何回転んだら気が済むの!早く立ちなさい!」とかは言わないでしょう。
赤ちゃん自身も、「何回やっても転んでしまう…。私はダメな子だ…。」とか多分思ってないです。思ってないからこそ、何度も何度も幾度となくチャレンジすることができるのです。
歩こうとする赤ちゃんは、10秒に1回くらいのペースで転ぶそうです。1分で6回転ぶ計算です。大体1日に4~5時間歩こうとするので、約150~180回、転んでいることになります。
そしてその度に、脳にある ❝フィードバックシステム❞ が軌道修正を繰り返し、少しづつ少しづつ歩く技術を習得していきます。
赤ちゃんは、何千回、何万回のチャレンジを積み重ね、歩くことができるようになるのです。
ひょっとしたら、周りの大人達が優しく見守って応援するのではなく、上記のように、「何回転んだら気が済むの!早く立ちなさい!」とか毎回のように怒っていたら、赤ちゃんはチャレンジをやめてしまって、歩けない人になってしまう可能性もあるのではないでしょうか。
「ベイビーステップ」では褒められなくなる
赤ちゃん時代は優しく見守って応援してくれていた大人達も、子供の年齢が上がるにつれて、だんだんと厳しくなり、何かと怒るようになってきます。おそらく幼稚園とか学校とかに行き始める頃からです。
学校というところは、(悪い点に目を向けると、)「失敗やミスをすぐに咎める短期目線教育」なので、子供達は、学校で細かいルールに縛られて逐一小さいことでも怒られ、家でも何かと両親に色々言われ、徐々に徐々に思考がネガティブになっていき、少しずつ少しずつセルフイメージを低下させてしまいます。
もはや「ベイビーステップ」など見向きもされない雰囲気になっています。「ベイビーステップ」なんかでは褒めてくれないし、「ベイビーステップ」なんかで満足してはいけない雰囲気です。
そして、そのような思考が積み重なり、『自分が決めたことを継続できなくて、「俺はダメな奴だ…」とネガティブ感情に支配され、自分を卑下して自己嫌悪に陥ってしまう人』になっていってしまうのです。
「ベイビーステップ」は赤ちゃん用のスキルではない
しかし、「ベイビーステップ」は、ほとんどの人にとって必要な ❝スキル❞ です。赤ちゃん用の、赤ちゃんのためだけにある ❝スキル❞ ではないのです。
ですので、繰り返しになりますが、「ベイビーステップで良い」という「マインドセット」を持つことが重要です。
ベイビーステップで良い訳ですから、1日サボったとか、1回できなかったとか、そんなのは全然OKです。
例えば、1週間に1日サボったとしても、6日間は頑張ったわけです。全然OKでしょう。
筋トレが3日坊主だったとしても、今まで0(ゼロ)だったのが、3日もやったわけですから、大きな成長です。自分を卑下する必要は全くありません。
ここで自分を卑下する人の多くは、セルフイメージを落としてストレスを溜めてしまったり、行動自体をやめてしまったりするのですが、1回ダメだったくらい、たいしたことではありません。
10回失敗しても、100回失敗しても、自分を卑下することなく、正しくフィードバックしてまたやり始めればいいのです。
大人になっても、「赤ちゃんが歩こうとするステップ」を見習い、幾度となくチャレンジする精神が大切だと思います。
いや、むしろ大人であるならば、赤ちゃんよりも更にレベルの高いチャレンジ精神を発揮できるのではないでしょうか。
名言集
それでは最後に名言集です。
「失敗を覚悟で挑み続ける。それがアーティストだ。」
スティーブ・ジョブズ (アップル創業者、元CEO)
「私の最大の光栄は一度も失敗しないことではなく、倒れるごとに起きあがることにある」
ジェームズ・ゴールドスミス (イギリスの実業家)
「九回失敗したとしても、それでも九回の結果を生んだではないか。」
ダライラマ (チベット第14代法王)
「この人生には解決策などないんだ。あるのはただ、前進してゆく力だけだ。」
サン=テグジュペリ (フランスの作家)
「食欲は最初の一口から始まり、喧嘩は最初の一言から起こる。」
アラブのことわざ