「言動として表に出す(表出)」と「我慢する(抑圧)」

 

今日のテーマは 『「言動として表に出す(表出)」と「我慢する(抑圧)」』 です。

 

このブログでは、「ネガティブな感情に対して、どのように考えて、どのように対処していくか?(短期的にand中長期的に)」という話を何度もしてきています。

例えば、「『EQ』を高める 」とか「 カタルシス 」とか「 アンガーマネジメント 」とか・・・etc。

そして、更なる方法として、「感情を手放す」という考え方=「セドナメソッド」を紹介しようと思っているのですが、今日は「感情を処理する3つの方法」のうちの2つ、「言動として表に出す(表出)」と「我慢する(抑圧)」についての投稿です。(3つ目が「手放す(セドナメソッド)」です。)

 

感情を処理する3つの方法

スポーツをする時、どんなにベストを尽くしてプレーしたとしても、思い通りにいかないことが多々あります。そのような時、真剣であればある程、怒り・恐れ・不安などの様々なネガティブ感情が湧いてきます。そしてそのような、自然と湧いてくる感情を、完全にシャットアウトすることは不可能です。

かといって、そのようなネガティブ感情を放置していたのでは、心が揺れ動いてメンタルが不安定になってしまい、良いパフォーマンスを出すことが難しくなります。ですので、この感情を処理しないといけないのですが、それには、大きく分けて3つの方法があります。

その3つの方法とは、

①言葉や態度で表にだす(表出)
②我慢する(抑圧)
③手放す(解放)

です。

 

「表出」

①言葉や態度にだす「表出」は、恐らく多くの人がやっているパターンです。

特にジュニア選手とかだと、怒ってる時、ガッカリした時、テンパってる時、わかりやすい場合が多いです。

プロ選手でも最近はラケットを破壊する場面をよく見かけます。

例えば、どうしてもラケット破壊が目立ってしまうノバク・ジョコビッチは、「タイミングがハマれば試合の行方を変えることができる」という考えを持っているそうです。ジョコビッチは「私のキャリアにおいてはそういう状況の時、大声を出したりラケットを投げたりすることで目が覚めたような感じになって、試合中にどんどん高まっているプレッシャーから自分を解放できることもある。もちろん役に立たない時もあるのは言うまでもないが…。ただ、正直言って、ああいうことを誇りに思っているわけではないし、やりたいわけではない。だけど、時々起きてしまう。」と語っています。

一方、こちらも破壊が目立つアレクサンダー・ズベレフは、全豪オープン4回戦で、コートサイドの椅子に座ったまま前に身を乗り出し、ラケットをコートにガツンと計8回も乱暴に叩きつけてから、めちゃめちゃになった道具を更に最後に叩き投げました。当のズベレフ本人は試合後に「すっきりした。すごく腹が立っていたから、怒りを吐きだしたんだ。」と語ったものの、その行いはもちろん主審から警告を受け、スコア上、少しも助けにならず敗退しました。

確かに、ジョコビッチの場合、ラケットを破壊した後、怒りが鎮まり、勝利した試合を何回か見たことがあります。その試合では「表出」することにより、カタルシスできたということでしょう。

しかし、ズベレフのように、「表出」することで、更に感情が揺れ動き、「怒りが怒りを呼ぶ」パターンにハマることも当然あります。

このように、メンタルトレーニングもキッチリしている世界のトッププロでさえ、「表出」が上手くいく可能性は決して高くないのです。

ならば、アマチュアの世界では「表出」が上手くいく可能性は更に低そうです。基本的には、ネガティブ感情を態度に出してしまうと、メンタルがガタガタになって散々なプレーになってしまう可能性が高いと思います。(「怒りが怒りを呼ぶパターン」に加えて、「表出してしまったことに罪悪感を感じて気力が低下するパターン」もあります。)

私の経験内で言うと、「ネガティブな感情を外に出しまくる(「表出」しまくる)けれどもメンタルが強い」という選手(アマチュア)には出会ったことがありません。

 

「抑圧」

②我慢する「抑圧」も日常生活で皆さんやってることだと思います。日本では「表出」するよりも、むしろ「抑圧」することを選ぶ人の方が断然多いと思います。

学校や家庭や社会では、基本的に「ネガティブな感情は抑えなさい、我慢しなさい。」と教えられるからです。

日本には「我慢は美徳」のような ❝文化❞ というか ❝風習❞ と言うか ❝教え❞ みたいなものがあるのです。

もちろん、人はストレスやプレッシャーを乗り越えることで成長していくので、然るべき時の「我慢・忍耐」は当然必要です。人は「壁」や「困難」を乗り越えることで進化していきます。

しかし、持続的・継続的な「我慢」は良いものではありません。「我慢」をすると、ストレスが溜まり、ホルモンの分泌などを通して体の調子を整える脳の回路が不調になり、健康に悪影響が及んだりします。

会社とか学校とかで日々我慢してストレスを蓄積すると、心の病で職場放棄や不登校になったり、酷い場合は自ら命を絶ったりしてしまうこともあります。これらは実際に社会問題になっています。

(ちなみに、日本人の10歳~39歳までの死因1位は「自殺」です。先進国において若者の死因1位が「自殺」であるのは我が日本だけです。これが「我慢は美徳」という ❝教え❞ がある日本の現実です。)

もちろん場面によっては「我慢」することも必要でしょう。しかし、ほとんどの場面で「抑圧」を選択することは良い方法でないのです。

 

ということで、今回は「言動として表に出す(表出)」と「我慢する(抑圧)」は、「メリットもあるにはあるが、デメリットの方が大きい可能性が高く、あまりお勧めはできない。」というお話でした。

ということで、次回は、お勧めの3つ目の選択肢「セドナメソッド」についての投稿です。

 

(※冒頭の写真は、世界最大のパワースポットとして有名な、アメリカ・アリゾナ州に位置する「セドナ」の風景です。全米一美しい町と称されたこともあり、スピリチュアルな町として世界中から観光客が絶えず訪れているそうです。)