「正解」は1つではない

 

今日のテーマは 『「正解」は1つではない 』 です。

 

前回の最後に、「これが唯一の解だというものはない。」という茂〇健〇郎さんのお話を紹介したのですが、今回はそれについてもう少し考えたいと思います。

 

例えば、青いボールペンがあるとします。これを説明する時、色んな言い方があります。「これは青い」「これは先が尖っている」「これは細長い棒」「これは(違う角度から見ると)丸い」「これは長さが15㎝」「これは100円」・・・etc。これらはこのペンの説明で、全て正解です。

しかし、「正解は1つ」という思考習慣がある人の場合、1つに固執して、それ以外の情報が入ってきにくくなってしまいます。下手をすると、自分が思うもの以外を否定してしまいます。そしてそういう人が何人かいると、言い合いになったりします(^-^;。「これは青いボールペンだ!」「いやこれはどう見ても細い棒だ!」「いや違う、これは100円だ!」とか(-_-;)。全部正解なので収拾がつきません(^-^;。

ボールペンに関してそんな言い合いになることはないと思いますが、実際、このようなことは色んな場面で起こっています。

 

私は午前中に初級者~中級者レベルのテニスレッスンをしているのですが、皆さん熱心で、週1回といわず、色んな場所でテニスをしている方が多いです。色んな場所でしているので、色んな人に色んなことを言われます。コーチに限らず、周りの一緒にしている人達にもあれこれ言われたりします。そして、こんがらがったり、どうしていいかわからなくなっていたり、誰かに言われた1つのことを頑なに守っていたり、そんなことが起こっています。そして「何が正しいのか、答えを教えて下さい(-“-)!」という話になります。しかし、答えは1つではないのです(だから指導するのは難しい^-^;)。

例えば、ダブルスで「ポーチ」という前衛の動きがあるのですが、この「ポーチ」に行くタイミングに関して様々な意見があります。「相手が打つ瞬間に動く」「相手が打つ前に動く」「相手に気付かれないように!」「相手に動きを見せてプレッシャーをかけろ!」とか。いろいろ言われて混乱するわけです。しかし、これらは全部正解です。状況によって、相手によって、自分のレベルによって、やり方は変わるのです。しかも、「正解」とは言うものの、「考え方として間違っていない」ということであり、実践では全てが上手くいくわけではありません

そしてその選択は、前回の題名にもしていますが、レベルの高い人は ❝確率❞ で考えています(意識として考えていないとしても、恐らく感覚的に捉えていると思います。)。あくまでも ❝確率論❞ なのです。

極端な話をすると、1試合に5回ポーチに出たとして、3回成功するのであれば、❝やる価値あり❞ ということになります(極端な話です^-^;)。でも、「答えを求める人(確率で考えない人)」は、ポーチに出た時にストレートに打たれて抜かれると、「言われたとおりにしたのに上手くいかなかった(-“-)!」とコーチを睨んできたりします( ゚Д゚)。しかも、ストレートに抜いた方の人は、「動くのが早いんだよ」と言ってご満悦状態になっていたりします( ̄ー ̄)ニヤリ。(よく見かける光景です^-^;)。しかし、大切なのは「確率論的思考」であり、「1回失敗したからダメ」という思考をしていては、なかなか向上に繋がらないのです

 

その他で、レッスンをしていて思うのは、 ❝型❞ を教えたり、 ❝方法❞ を教えたりすると、それを ❝答え❞ だと思う人が多いということです。そして、「これはこうです!」と言い切った方が、より一層満足してくれたりします( ❝確実性❞ を好むので)。

しかし、実際は、その方法は ❝答え❞ ではありません(こうすれば確実に上手くいくという ❝答え❞ は存在しない。)。ですので、「それが答えだ」と思って、その1個の方法ばかりを練習してしまうと、そのうち壁にぶつかる可能性が高いです。しかも真面目な人ほどそんな感じになり易く、「真面目にやってるのに上手くいかない」という悲しい現象が起きてしまいます。(もちろん、全ては確率であり、やってみないと分からないので、上手くいくこともあるでしょう。)

本人としては、「答えを知り、確実性を選んだ(正しいことをしたつもり)」にも関わらず、実は、それは「上手くいかない方法」だった、なんてことが起こってしまうのです。(もちろん真面目だから、それでもそれなりに上達はするが、効率は悪くなる。)

私の場合は、レッスン時に生徒さんに今回のような話をするようにしています。真面目な人には特に言うようにしています(^-^;。

 

ということで、今回は『「正解」は1つではない 』という話だったのですが、この『「正解」は1つではない』『❝確率❞ で考えるようにする(確率が高い方を選ぶ)』という2つの考え方は結構重要だと思うので、 ❝マインドセット❞ に加えて頂きたいと思います。

 

では最後に、MY名言集の中から、楽天株式会社代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏の言葉を紹介します。

『1つの正解だけを求めると、思い込みやすくなる。「間違った回答をしてはいけない」と考えるようになってしまう。実際は正解が1つとは限らない。間違う覚悟で、あるいは、間違ったら間違ったで、「修正できるチャンスが来た」と思うことにして、どんどん回答すればいいのだ。そのうち、正解に出くわす。しかし、正解に出くわしたとしても、「正解の1つに出くわした」くらいの感覚で、それにしがみつかない方がいい。時が経てば、人が変われば、環境が変われば、正解も変わっていくことがある。「すばらしい正解にたどり着いた」と思ったとしても、正解は変わっていくことがあるのだ。』

 

ちなみに、(今回の話とは全然関係ないですが^-^;)、三木谷さんの内祖母の先祖に、戦国武将で有名な、徳川家康の側近であった、本多忠勝さんがいるそうです( ゚Д゚)。